猫はなんと50%の確率で泌尿器系の病気になると言われています。
泌尿器系疾患の中でも、膀胱炎は尿石症に次いで2位という、かかりやすい病気となっています。
若いうちからかかりやすく、再発しやすいと言われている膀胱炎。
猫の膀胱炎にきく薬やサプリメントはあるのでしょうか。
抗生物質や食事療法についても解説していきます。
膀胱炎の原因は?
膀胱炎になる原因は大きく分けて3つです。
細菌・真菌が増殖する原因
膀胱内でブドウ球菌や大腸菌などの細菌・真菌が増えて膀胱炎にかかります。
膀胱粘膜の傷が原因
尿結晶や尿結石によって膀胱粘膜が傷付いて膀胱炎が起こります。
原因が特定できない
突発性膀胱炎と呼ばれ、若い猫でもなりやすいと言われています。
原因によって異なる?効果的な治療法とは?
膀胱炎の治療法は原因によって異なります。1つずつ見ていきましょう。
【細菌・真菌による膀胱炎】
細菌、真菌などの感染によって起こる膀胱炎は、抗生物質の投与が最も効果的と言われています。
とくに細菌による膀胱炎に関しては、抗生物質による治療が合っているようです。
真菌性の場合は抗生物質では治りにくいので、抗真菌薬による治療となります。
【尿結晶・尿結石による膀胱炎】
尿結晶や尿結石が原因となっている場合は、食事療法や投薬といった内科的治療からカテーテルによる外科的治療まで、症状の度合いに応じて治療を行います。
尿結晶や尿結石は、尿内のカルシウム、マグネシウム、リンといったミネラル成分の増加や、尿のpHバランスの崩れが原因となっています。
ロイヤルカナンの「pHコントロール」など専用の療養食も効果がありますし、普段のエサにサプリメントを追加するのもいいかもしれません。
サプリメントは、尿のpHを酸性にする効果があるメチオニンやクランベリー系を選ぶといいでしょう。
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【突発性膀胱炎】
突発性膀胱炎は原因が特定できないので、動物病院でも、抗生物質、抗炎症薬、抗うつ薬などによる対症療法がメインとなっています。
鎮痛薬以外の薬は効果がまちまちと言えそうです。
突発性膀胱炎はストレスが原因?自宅でできる対処法は?
原因が特定できないとされている突発性膀胱炎ですが、70%は1週間程度で自然治癒します。
しかし再発しやすいこともあるので、自宅での継続的なケアが重要です。
原因は特定できないものの、ストレスが症状を悪化させる大きな原因として考えられています。
自宅ケアの場合は、ストレス管理に努めることがベストと言えるでしょう。
【食事】
・ドライフードからウエットフードに切り替える
・肥満が原因と考えられる場合は低カロリーのものを選ぶ
・食事の邪魔になるようなものは置かない
・ストレス軽減効果のある療養食に切り替える
例えば、ヒルズの「c/dマルチケアコンフォートTM」は突発性膀胱炎向けの療養食の1つで、ストレス軽減効果のある加水分解ミルクプロテイン、トリプトファンを含有しています。
ストレスを軽減させるサプリメントを摂取してもいいかもしれません。
【水分摂取】
・水飲み場を増やす
・たくさんの新鮮な水、清潔な容器を心掛ける
ミネラルウォーターは尿結石のリスクを高めてしまうので、水道水を与えましょう。特に「硬水」は、カルシウムとマグネシウムの濃度が高いためおススメしません。
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【トイレ】
・こまめに掃除し、清潔な状態を維持する
・猫の数+1の数のトイレを設置する
猫は神経質なところもあるので、汚れたままのトイレを嫌がることがあります。
オシッコを我慢させてしまうことに繋がるので、トイレの状態はこまめにチェックしましょう。
【その他】
・他の猫と適切な距離がとれる環境をつくる
多頭飼いの場合、他の猫の存在がストレスを与えていることもあります。
普段、それぞれ離れて過ごせる場所を確保してあげるほか、食事の場所も離してあげるような工夫も必要かもしれません。
・コミュニケーションを増やす
普段からたくさんの愛情で可愛がってあげましょう。
遊んであげることは運動不足の解消にもなり水分補給に繋がるので、より膀胱炎予防に効果的です。
まとめ
癖になりやすい膀胱炎は、食生活の見直し、運動不足解消など普段の生活習慣を改善することで再発を防げるかもしれません。
食事の見直しもしてみましょう!
ロイヤルカナンの「pHコントロール」
ヒルズの「c/dマルチケアコンフォートTM」
サプリメントは、尿のpHを酸性にする効果があるメチオニンやクランベリー系
食事療法、トイレ以外に、猫の様子からストレスの原因となってるものがないか、注意して見てあげることも重要ですね。