猫の声がかすれる、声が出ないなんてことがあったら喉の病気が心配になりますね。心配のないものから病気を疑うものまでいくつか原因があります。
声が出ないのは正常なのか、異常なのか、原因や治療法についても解説していきます。
①猫のかすれ声の原因と対処方法
突然声が出なくなった、かすれた声を出しているといった様子が見られた場合「鳴きすぎ」、「ストレス」、「去勢手術」、「病気」いずれかの影響が考えられます。
1)鳴きすぎ
寂しがり屋、甘えたがりの猫に多く、飼い主さんと旅行で長い間離れた場合など、飼い主さんを探して鳴き続けることで声がかすれたり、出なくなってしまう事があります。
また、発情期を迎えた猫が鳴きすぎることによっても症状が出ます。
「鳴く⇔要求を満たす」ことのバランスを取る方法を探し、極度の依存状態を緩和できるよう工夫が必要かもしれません。
2)ストレス
一人で過ごす時間が増えた、新しいペットを迎えたなどの環境変化、具合が悪いなどの体調変化により声が出なくなる状態です。
人間の子供でも環境変化によりストレスがかかり声が出なくなる子がいるのと同じですね。
頻繁に鳴いた様子もなく声が出なくなるのが特徴で、直近1~2週間の間にストレスを抱える出来事がなかったか、体調の変化がないか見直してみるのが良いでしょう。
3)去勢手術
手術後、一時的に声がでなくなることもありますが、数日もすれば症状は改善されるでしょう。ほとんどの場合は問題ありませんが、数日で改善されない場合は獣医に相談してください。
4)病気の可能性
症状がみられる場合、点滴や手術などの対処療法が必要になる可能性があります。
・猫風邪
猫風邪を引き起こすカリシウイルス感染症、伝染性鼻気管炎、クラミジア感染症などのウイルス性疾患による咽頭炎の影響が考えられます。
インフルエンザのようなもので、目ヤニ、鼻水、結膜炎、咳、気管支炎を引き起こします。
風邪のような症状と声のかすれ、声がでない状態がある場合は、早めに病院を受診しましょう。
感染症のため、ほかの病気も誘発してしまう危険性があります。
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・気管虚脱
呼吸をしやすいよう気管の周囲には筒状になった軟骨や筋肉があり、それらが押しつぶされたり、弾力が低下することによって、空気の通り道が狭くなり、呼吸困難に陥ってしまう状態です。
呼吸器、心臓疾患、先天性異常、食生活の偏り、肥満、体力を消耗する夏場など、呼吸器に負担のかかる状態、季節も影響し、ガチョウの鳴き声のような空咳をするのが特徴的です。
食事、運動管理、夏場の空調調整を心がけることである程度の予防が可能です。
②サイレントニャー
声が聞こえない鳴き方として「サイレントニャー」があります。
猫を撫でている時や、一緒にくつろいでいる時に、口パクで「ニャー」と鳴くことがあります。
子猫が母猫に甘える時に使う、人間には聞こえない高周波の鳴き声であり、甘えたり、何かをねだったりする場合に行う鳴き声です。
飼い主さんのことをとても信頼して安心している時に、この鳴き方をします。サイレントにゃーの場合はまったく病気を心配しなくて大丈夫ですね。
③まとめ
突然現れる症状、継続的に続く症状、「あれ?おかしいな」と思ったら、普段よりも猫の様子をよく見てみましょう。
もしかすると「あれ?おかしいな」は何か病気のサインかもしれません。
・最近ストレスがかかるようなことがなかったか
・この数日間で鳴き過ぎたことはなかったか
・猫風邪をひいていないかどうか など
しっかり対処することで猫も元気に健康で過ごしていけるでしょう。