猫のトレードマークの1つである、ひげ。
立派なひげを持ってる猫には、威厳すら感じてしまいますよね。
そんな猫のひげですが、切ってはいけないと言われてたり、お守りになると言われてたり、どうやら他の動物のひげとは違って特別な意味があるようです。
一体、猫の髭とはどんな役割を果たしているのか、説明していきます!
そもそも猫のひげとは?猫のひげのしくみ
猫の髭が生える所として、すぐに思い浮かぶのが口・鼻の両脇ではないでしょうか。
実はその他にも、目の上と頬、顎に生えます。
目の上は眉毛だと思ってた方も多いかもしれませんが、立派なひげの一部なのです。
さらに前足の後ろ側、人間でいう手首あたりにもひげと呼べる毛が生えています。
これらひげの根元には神経と血管が集中していて、わずかな接触でも感じ取れるため、「触覚を有する毛」=「触毛」と呼ばれています。
猫はエサから摂取したたんぱく質の大半を、このひげの成長に使うとも言われているのです。
こんなに重要!猫のひげの役割
どうやら猫にとっては特別な存在と言えそうなひげ。
役割を詳しく見ていきましょう。
音や匂いの方向をひげで察知
猫のひげは、わずかな接触でも感じ取れるというのは前述した通りですが、アンテナとも言われ、風の向きや空気の振動によって音や匂いの方向まで分かるというのです。
猫の目は近くのものが見えないようになっているので、すぐ目の前にあるエサの場所などはひげで察知します。
暗闇でも地面の状態を髭が察知
暗闇で見えにくい状態でもつまずくことなく歩けるのは、前足に生えたひげが地面の状態を察知するからです。
狭い場所を通れるかどうかも、目で見るのではなく「ひげが当たらないか」という基準で判断しているようです。
これらと同様のことが子猫にも言え、まだ視覚や聴覚が未発達の状態では、ひげの感覚を頼りにして生きています。
さらに、獲物を捕まえる時にも口の周りや前足のひげが大活躍します。
獲物の生死もひげで判断
前足のひげで獲物との距離を測り、獲物を捕らえると、口の周りのひげで獲物の体温や動きを察知し、まだ生きてるかどうかを判断します。
猫が猫らしく、とても機敏に動けるのは、ひげのおかげなのです。
猫のひげ、切るとどうなるの?
ここまで分かると、猫のひげを切ってしまったらどうなるの?という疑問も湧きますよね。
猫はひげを切られてしまうと、判断力が鈍り、俊敏さを失う、障害物を避けられない、暗闇を歩けないなどの痛手を負ってしまうようです。
それだけでなく、猫として生きていく上で重要な能力も奪われてしまうので精気を失ってしまいます。
神経質な猫は、うつ状態になってしまうようです。
猫のひげはちゃんと生えてくる?髭の伸びるスピードは?
皆さんの中には、イラズラ半分で、もしくはここまで重要だとも知らずに飼い猫のひげを切ってしまった方がいるかもしれませんね。
もしかしたら、誤って切ってしまってすごく反省してる方もいるかもしれません。
家の中で、立派なひげが落ちてるのを発見した方もいるかもしれません。
ちゃんと生えてくるの?と心配になりますよね。
もともと猫のひげは半年に1度生え変わります。
そして、抜けたり切れてしまった場合でもすぐに生えてきて、2〜3ヶ月後にはもとの立派な長さに戻ると言われています。
猫がかわいそうではありますが、様子を見ていて平気そうであればそこまで悩み込まなくても大丈夫かもしれません。
まとめ
自然と抜けた猫のひげは、厄除けや恋愛成就のお守りにされることがあるようですし、捨てずに保管している飼い主さんも多いようです。
猫のひげがこれほど優秀な役割を果たしていて、切ってはいけないと知れば、大事にしたくなるのも分かりますよね。
これほど繊細な猫のひげですから、ひげに何かが当たるのを嫌う猫もいるようです。
むやみに触ったりするのは、ストレスになるのでやめてあげて下さいね。