猫の肉球ってプニプニしてて独特の形や触り心地に癒されるため、猫好きの間でも人気パーツですよね。
この肉球、普通の皮膚とは明らかに違うし、猫にとって大事な役割を果たしてそうだし、「もし怪我をしてしまったら大丈夫なの?肉球が腫れているのでは?」と不安になってしまう飼い主さんも多いのではないでしょうか。
そこで、猫が肉球を怪我した時の治療法や病気について解説していきます。
猫の肉球の役割とは?
猫の肉球は、表面から表皮(角質細胞)、真皮(コラーゲン)、皮下組織(脂肪組織)の3層構造になっています。
このため、角質で覆われている表面は固く、中の方がプニプニと柔らかいのです。
この肉球にはたくさんの神経が通っていて、とても敏感にいろいろな情報を得ることができます。
猫が気になるものを前足で突いたりするのは、肉球で触って一体何なのかを確認するためです。
また、普段はクッションの役割をしていますが、緊張したりすると手汗のような液を分泌するため滑り止めの役割も果たします。
猫が活動する上で、重要な役割を果たしているのです。
肉球がカサカサしている!お手入れは必要?
肉球の表面は角質細胞でできているので、人間と同じように、年齢と共に固く乾燥していきます。
7歳を過ぎてきたら、ヒビ割れ予防のために猫の肉球用クリームでケアしてあげるといいかもしれません。
慣れないうちはつい舐め取ってしまうこともあるので、決して人間用ハンドクリームを塗ってはいけません。
猫の肉球が乾燥ひび割れの予防対策!治療におすすめクリームは?
肉球を怪我したときの治療法は?自然治癒にまかせて大丈夫?
猫の肉球は、歩く時に地面に触れている部分でもあり、怪我をしやすく、怪我をするとなかなか治りにくい部分です。
怪我の症状ごとに対処法を見ていきましょう。
【皮剥け、切り傷】
皮が剥けている程度で、出血していないのであれば自然治癒に任せましょう。
切り傷でも、すぐ血が止まり、数日経っても腫れず、猫も気にしている様子がない場合は、感染症の恐れもなく治ってきている証拠ですので、自然治癒に任せて大丈夫です。
自然治癒で治るのに、大袈裟に薬を塗ったり、舐めないようエリザベスカラーを着けてしまうと、猫に余計なストレスがかかってしまいます。
血が止まらなかったり腫れている場合に病院へ連れていくようにしましょう。
動物病院では、症状によって投薬など内科的治療か手術など外科的治療か判断されます。
【爪】
老猫に見られることが多いのは、爪研ぎも爪切りもしなかったために、爪が伸び過ぎて肉球に食い込んでしまうことがあります。
もし歩いてる時にカツカツと音が聞こえたら爪が伸びていないか確認し、伸びていたら爪を切ってあげましょう。
【火傷】
最近、IHコンロが普及したため、見た目からは危険を察知できないので肉球を火傷してしまう猫が増えたようです。
肉球は熱を感じる部分が奥にあり伝わるまでに時間がかかってしまうので、熱さを感じた時には既に火傷を負ってしまっている可能性が高いです。
赤く腫れたり、猫が気にしていないか注意して見てみましょう。
もし、ただれてしまってたり、出血していると感染症の恐れがあるので、すぐに病院で診てもらってください。
肉球が腫れてたら危ない!肉球炎とは?
肉球炎は形質細胞性足皮膚炎などとも呼ばれる、猫の歩行に影響を与える病気です。
原因は不明ですが、免疫系が影響してる可能性が高く、猫白血病ウイルスや猫エイズウイルスに感染している可能性も考えられます。
症状は、肉球がスポンジ状に腫れ、潰瘍ができ、悪化すると膿を出したり出血するようになります。
こうなってくると痛みも出てきますので、猫は足を引きずって歩いたり、歩くのを嫌がるようになります。
もし肉球が腫れてたら、すぐに病院へ連れていきましょう。
治療法は抗生物質や副腎皮質ホルモン薬などの投薬などがメインですが、裂けた場合や肉球の切除が必要な場合は外科的治療が行われます。
しかし、中には腫れた後に自然と治る猫もいるようで、この病気自体命に関わることは少ないようです。
まとめ
猫の肉球は、猫が歩いたり跳んだりする上で欠かせない部分であり、怪我しやすい部分でもあります。
特に室外猫の場合は、しょっちゅう怪我してくることもあるでしょう。
たまに寝ている時などを狙って、肉球に出血や腫れがないか見てあげた方が良さそうですね。