「猫の口臭がキツイ」、「口元が汚れている」、そんな猫の歯や、口内のトラブルは生きることに必要な食事を制限したり、困難なものにしてしまう可能性があります。
猫も歯磨きをしないと虫歯になるのでしょうか?
猫の口内、心身の健康を守るために、猫の歯磨きの方法や頻度やタイミングなどについてご案内します。
①猫と虫歯
☆猫は虫歯になるのか?
猫の習性、歯の構造から、虫歯発症のケースは極めて稀です。
食べ物をあまり噛まずに食べる、丸飲みする、その結果歯に食べかすが残りにくい、隣り合わずに生えている歯の構造、肉食であるといったことも影響しています。
☆口内ケアの必要性
ただし、猫は歯周病により歯茎に炎症を起こしやすい動物のため、歯磨きを行う必要があります。
歯周病は一度発症すると完治しにくく、症状が進行すると歯が抜け落ち食事が困難になってしまう場合もあります。
猫の性格によっては歯磨きが困難な場合もあるため、猫に合わせた方法で対策を行っていきましょう。
②猫の歯磨きのやり方
☆注意点
指先、歯ブラシで歯自体や、歯茎、ヒゲなど敏感な部分に「ゴツン」と当たってしまわないよう気を配りましょう。
猫の歯はエナメル質が薄く、強い力によって簡単にはがれてしまいます、そのため歯を拭くような感覚で対処しましょう。
猫に合った柔らかい歯ブラシ、歯磨き粉、人間の赤ちゃん用の歯ブラシなどを利用しましょう。
また、長時間歯磨きを行うことは猫にとって負担にもなるため注意が必要です。
☆歯磨き方法
できれば子猫の頃から「口元に触れる⇒歯に触れる⇒食べ物の汁がついたガーゼを指につけて口内に入れる⇒歯ブラシで遊ばせる」といった一連の流れを行い、口に触れられることに慣れさせるのが良いでしょう。
<手順>
1.猫の頭をしっかりと持ち、後方へ引っ張る(口がわずかに開きます)。
2.猫の頭を持つ手で、歯が見えるように唇を持ち上げる。
3.歯石の溜まりやすい場所(臼歯)を特に念入りに、全体的に歯を磨く。
☆歯磨きの頻度やタイミングは?
1日1回を目安(週に最低は1回)に、全部の歯を磨き切るように時間をかけて行います。
歯石の溜まりやすくなる食後などに行ってあげるのが良いかと思います。
歯ブラシは歯に対して45度の角度で、優しく、横に小刻みに動かすようにして行います。
☆どうしても歯磨きが難しい場合
歯ブラシをどうしても受け付けないといった場合には、ガーゼ、歯磨き用ウェットシートを利用してもいいと思います。
それでも無理な場合は、口内ケア用のスプレーの利用を検討したり、病院で相談してみるのも手です。
他には、歯磨き効果のあるフード、噛みごたえのあるフード、おやつ、液体歯磨き、かじって遊べるおもちゃ等、多彩に口内のケアができるグッズもあるため、検討してみるのもいいと思います。
③猫の虫歯予防と治療
☆猫の歯の健康チェック
黄色や褐色の汚れ(歯石)が歯についていないか、口臭があるか、歯茎が正常なピンク色ではない赤色になっていないか、腫れている所がないか定期的に確認しましょう。
片方の歯だけで噛んで食べている様子はないか、片方の唇だけ汚れていることがないか注意しましょう。
また、歯の定期健診を年に2回位受けておくのも良いかもしれません。
☆虫歯治療方法
猫の口内の病気には、原因となる歯石の除去が何より必要になってきます。
もし病気を発症してしまった場合は早めに病院へ受診し、歯石の除去を行ってから、今後病気を再発しないための口内ケアが必要になってきます。
④まとめ
歯の健康維持は、猫の寿命を長くすることにも繋がります。
虫歯になる可能性は低いですが、猫は歯周病により歯茎に炎症を起こしやすい動物のため、1日1回を目安に食後タイミングで優しく歯を磨いてあげましょう。
きちんと食事ができる、たまにおいしい物を食べることができる、そんな当たり前のことがずっとできるように猫の歯の健康にも気を配っていきたいですね。
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