人間が風邪を引くように猫も同じように風邪を引きます。
風邪をひきやすい猫もいるし、丈夫な猫もいます。
では、猫風邪の病状(くしゃみ鼻水や熱)やどんな薬かいいか?
正しい治療法や食事について解説していきたいと思います。
1 猫風邪の病状
1-1 猫風邪の原因
猫の風邪の原因は、ウイルスや細菌などの感染です。どれか1匹でも風邪になれば飛沫感染によって集団感染します。
1-2 ヘルペスウイルス(猫ウイルス性鼻気管炎)
生後2~3か月の子猫がかかる風邪です。鼻水・くしゃみ・咳・発熱・食欲の低下、結膜炎・角膜炎などを引き起こします。
1-3 カリシウイルス(猫カリシウイルス感染症)
母親からもらった抗体がなくなる時期になりやすい風邪です。
鼻汁・くしゃみ・発熱・食欲不振。口の中では舌に腫瘍が出来てしまい、痛みやよだれを出します。さらに、口臭がきつくなる傾向です。
重症ともなりますと、軽い肺炎・多発性の関節炎を併発します。
1-4 クラミジア
グラミジアは細菌です。くしゃみや咳・鼻水などがあり結膜炎を起こします。
2 猫風邪の正しい治療法
2-1 くしゃみ・鼻水・粘ついた目ヤニ
今まで、くしゃみをしてこなかった猫がやたらとくしゃみをし始めたら、要注意です。鼻を見ると鼻水が出る、白や緑色の目ヤニが出てきたら、ほぼ猫風邪で間違いないでしょう。すぐに、病院へ連れて行くことをお勧めします。
2-2 薬について
病院へいってまずすることは風邪の特定です。薬の判断はあくまでも、各動物病院での判断によります。
ヘルペスウイルスは、抗ウイルス剤を使用します。
カリシウイルスは、インターフェロン注射の使用。
クラミジアは、抗生物質が入った投薬治療が主で気長に治療します。
結膜炎や鼻汁がかなり多い時は、点眼薬や点鼻薬を利用します。
他にも、猫の衰弱によっては輸血や栄養補給などの点滴を受けることもあります。
人間用の風邪薬を使う場合は正しい知識が必要です。使い方や量を間違えると死に至ってしまいますので細心の注意を払いましょう。
また、インターネットでも猫用の風邪薬を販売しています。どのウイルスが猫の風邪の原因かよくわかっていませんと、しっかりと風邪を治すことができません。
自然治癒すると思って風邪を放置しますといつのまにか、重症化してしまう恐れがあるので、鼻水・くしゃみがいつもより長く続く場合は、自己判断せずすぐに病院へ連れて行きましょう。
2-3 予防が最大の治療
猫風邪は、予防によって防ぐことができます。ワクチン接種をやっておきましょう。
特に多頭飼いしている場合はお金はかかりますが、すべての猫にワクチン接種をしてください。1匹が風邪をひくとドンドンと他の猫へうつってしまいます。
2-4 治療費は?
猫風邪の種類・重度か?軽度か?によって治療費は変動します。また、病院でも判断が変わって値段が変わります。
初めての病院へ行く場合、初診料が数千円~1万円くらいかかります。
一般的に、診察料が数千円~、1週間分のお薬代で数千円~1万円ですね。
入院と判断した場合、目安として1日5000円の部屋代、血液検査があると想定した場合は1万円くらいですね。
動物病院の費用はかなりかかります。ペット保険に入っておくこともおススメです。
2-5 治療期間は?
約2週間をめどにしておいたほうがいいですね。その間、猫を隔離して治療に専念させます。
3 猫風邪中の食事
3-1 猫風邪で鼻が詰まっている
猫の鼻は、とても小さいです。風邪を引いたら、鼻が詰まってしまい呼吸がしにくい状態になります。
3-2 対処
鼻の通りをよくするために、猫の好物の匂いを嗅がせます。
もし、反応がなければ食べ物をやわらかくし指の腹に乗せて、猫の口の中の上あごに少し付けます。食べる仕草をすれば同じことを繰り返します。
また、食べ物を吐き出す、痛がるようなうめき声を出した場合は、喉の奥が痛いか?舌が腫れているか?ですね。食べられない状態なので様子を見て早めに病院に連れていきましょう。
3-3 水のあげ方
猫風邪になった猫は、動きが鈍いです。自分で水を飲むことができないのです。新品のスポイト・シリンジ(注射針のようなもの)でぬるま湯や鶏のゆで汁などを流し込みます。
水分補給は、食事と同様で体力強化にもなりますし、回復力も早くよくなります。
ただし、無理に飲ませることは禁物です。猫のストレスがさらに強くさせます。もし、飲まないのであれば、ガーゼ等で口を湿らせて徐々に慣れさせるようにしてください。
まとめ
猫風邪は、早期発見・早期治療が大事になります。
人間と同じで猫も風邪を引きます。くしゃみもすれば、鼻水も垂れるしぐったりもします。
猫の病状や性格によって正しい治療法が違います。
その点を踏まえてワクチン接種・食事などで風邪予防をしておき早期発見・早期治療で猫風邪を追い払いましょう。