捨て猫でかわいい子猫を拾ってしまったけど、どのように扱っていいのかわからないことってありますね。
まず、捨て猫(子猫)を保護した時にまずやるべきこと、準備や注意点、飼い方などを解説していきたいと思います。
1 捨て猫(子猫)を拾った場合、まずやるべきこと
1-1 猫を暖めること
特に子猫の場合は体も小さく体力もありません。冬の場合は体温が下がっている可能性があります。
タオルで包んで暖かくし、ダンボールなどの仮の居場所を作ってあげて安心させてあげます。
ダンボール等の中には、適度な温度を保つためお湯を入れたペットボトルにやけどしないように布でまいておきましょう。またはカイロで快適な温度設定をします。
寒くない時期でも、体が弱っている可能性があります。捨て猫(子猫)を拾ったら、ある程度は暖めることです。
1-2 動物病院へ連れて行くこと
捨て猫を保護して、落ち着いたらすぐに動物病院へ連れて行きます。理由としては、猫の健康と病気の有無を調べるためです。子猫の場合は特に生後何カ月くらいか聞いておきましょう。
猫が今、どんな状態でこれからどうあつかうか、獣医さんから捨て猫の扱いを詳しく教えてくれます。
2 捨て猫を拾ってきたときの注意点
2-1 猫の爪で引っかかれないようにする
捨て猫の爪は、何の菌が付着しているかわかりません。できれば捨て猫を拾う際には、肘くらいまで覆うような手袋で行ないましょう。
2-2 先住猫とは隔離する
もし先住猫が居た場合、いっしょに住まわせるかどうかはまずは、先住猫の反応を見てください。捨て猫との相性が悪い、慣れない感じがあったなら、すぐにでも隔離してください。
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2-3 お風呂はNG!
捨て猫なので、見た目が汚くすぐにでも洗いたい気持ちにかられますが、本来猫は水が嫌いなのです。
ましてや拾われてきていきなりお風呂でジャブジャブされたら、拾った人に対して嫌悪を覚えます。まずは、お風呂よりも捨て猫を安心させることが優先です。
2-4 授乳期の子猫の場合
特に授乳期の子猫(目が開いていない)は、体の大きさにもよりますが400g以下に場合はミルクが必要です。授乳期の子猫を育てことがない人は動物病院へ相談してみるといいですね。
また、授乳期の子猫を拾ったとして近くに動物病院がない場合や連れていけない時で、ミルクを挙げてください。
緊急用としてネコミルクカクテルというレピシがあります。
•コンデンスミルク90ml
•水 90ml
•プレーンヨーグルト 120ml
•卵黄 3〜4個
材料がなくても、人間用の粉ミルクも通常の2倍の薄さで、利用する手もあります。あくまでも、これらのミルクは代用品です。速やかに、動物病院を探して連れて行きましょう。
2-5 子猫に牛乳を飲ませないこと
子猫を拾ってきたら、ミルクをあげなければと思いますよね。しかし、牛乳は飲ませてはいけません。理由は、牛の乳には乳糖という成分が含まれているからです。
これによって下痢を起こす可能性があります。また、下痢から脱水への重症化も懸念がありますので、牛乳は絶対に飲ませないようにしましょう。
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2-6 かかりつけの動物病院か信頼のできる病院へ
初めて捨て猫を拾った場合でも、すぐにでも動物病院へ連れていく方がいいのですが、どこの動物病院へ連れて聞けばいいかわかりませんよね。
ひとまずネットで探して、いいなと思われる動物病院を見つけたら電話をして、その時の対応や受け付けてくれた相手の声の反応をしっかりと聞いておきます。
もし、話をして違和感があったなら、別の動物病院を探すほうがいいですね。捨て猫を見て、里親など飼う気がない人は、その場限りの病院でいいと思いますが、もし捨て猫を飼い猫としての一生を見る場合、かかりつけの動物病院を持つことが大事ですから。
3 捨て猫の飼い方
捨て猫を飼うようになったら、最低限必要なものは、水と食事とトイレだけをまず用意しましょう。
3-1 エサと入れる皿
エサは、ドライフードとウエットフードがあります。
ちなみに餌皿は猫の体格で選びましょう。子猫に深い皿でエサをあげても、子猫が小さいのでエサまで届きません。
ドライフードのメリット&デメリット
メリットは、値段が手ごろで皿も汚れないので掃除が簡単です。デメリットとしてはオスの場合でドライフードばかりたべさせると尿道結石になりやすいですね。ドライフードは、飽きやすい傾向にあります。人間と同じでカリカリよりもしっとりと滑らかな舌触りが好きなのです。
ウエットフードのメリット&デメリット
メリットは、エサが湿っているので猫にとっては食べやすく、いい素材が入っています。食いつきがいいですね。デメリットは、素材が湿っているので皿が汚れやすくなり掃除が大変で、猫の口の周りも汚れてしまいます。お値段もドライフードより若干高くなります。
3-2 歯のケアについて
猫の歯を週3回、磨いた方がよいと言われています。とはいえなかなか磨けませんよね。歯専用のフードもあるので、おやつ代わりにあげることで予防するわけですね。
また、マウスクリーナーというものがあり、猫の歯に直接吹きかけると歯科予防ができます。人間といっしょで歯のケアをしっかりとしておくとあとあと楽になりますね。
3-3 爪とぎ・爪切り
爪とぎは、用意しておきましょう。場所をしっかりと教えてそこで爪とぎをできるようにします。
また、爪が伸びてきた場合は、猫専用の爪切りも用意します。猫の肉球を押させて爪を出し、白い部分を切ります。できればふたりですると作業が楽です。
3-4 ゲージ・トイレについて
ゲージ
ゲージは、捨て猫に合わせたものを用意します。できれば、一回り大きい方がいいですね。中に、トイレ・水飲み場を置きます。特に子猫はゲージで育てるといいですね。
トイレ
捨て猫の成猫のトイレの場合、ふた付きのトイレがお勧めです。砂を飛ばさないためですね。ここで、しっかりとトイレのしつけをしておきます。
授乳期の捨て猫は、自分でおしっこ・うんちができませんので、拾った人が柔らかティッシュなどで肛門周囲を刺激してあげます。その時は、ぽんぽんと軽くたたいてあげるとうまくいきますよ。
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3-5 ブラッシング・お風呂
捨て猫が飼い猫として、ある程度慣れてからブラッシングやお風呂へ移行してください。ブラッシングもお風呂も慣れさせるまで時間がかかることもあります。下記記事も参考にしてくださいね。
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3-6 避妊・去勢手術について
捨て猫の多くが避妊・去勢手術をしていません。特に子猫は、していないですね。
手術の効果としては、発情期には大声で鳴かなくなる・夜鳴きしない・メス猫の場合は子宮・卵巣の病気がなりにくくなる・性格がやさしくなる・マーキングをしなくなるといった変化があります。
費用としては、一泊二日の入院をして、大体一匹2万~3万円くらいです。オス・メスで値段が変わることもあります。動物病院に一度聞いてみるといいですね。あとは、各地域によって補助金も出る場合があります、市などに確認してみましょう。
3-7 基本、猫は放置すればよい
捨て猫なら、元々人間嫌いもあるでしょうし、かといって、飼い主さんがあまりべったりと1日中、猫にひっつくのもお互いが疲れてしまいます。
お互い、いい距離を保ちながら猫のしつけをしたり、猫との対話をしていくことが大事です。その上で、放置しておくといい関係になると思います。
まとめ
捨て猫(特に子猫)は、初めが肝心になります。
子猫の飼い方や注意点を把握して拾った人がまずやるべきことを優先して、捨て猫の対処にあたりましょう。
猫もひとつの命です。
拾った以上は捨て猫が安心して暮らせるような環境へ住めるようにしていくことが大切です。