子猫を人間の手で育てるのは大変です。
ミルクから排泄のケアまで、親猫の代わりとなってお世話してあげなければなりません。
特にミルクは子猫の成長にとってとても重要です。
もし子猫がミルクを飲まない場合はどうすれば良いのでしょうか。
ミルクの与え方を中心に勉強していきましょう。
準備するもの
・哺乳瓶(シリンジ、スポイト、脱脂綿)
・子猫用ミルク
・お湯
基本的には哺乳瓶を使い、どうしても準備できない時のみシリンジなどの代用品を使いましょう。
どんなミルクがオススメ?
保存が効くのは液体より粉タイプです。
液体タイプは湯煎にかけるだけなので、簡単に作れ、味の心配もありません。
しかし、一度開封して飲みきれずに残ってしまった場合、処分しないといけませんので、粉タイプよりコストがかかると言えるでしょう。
作る手間はかかりますが、保存期間やコストの面で粉タイプをオススメします。
子猫用ミルクが手に入らない!そんな時の代用品
原則として、子猫には子猫用ミルクを与えます。
もし万が一、手に入らない緊急時には次のものを代用品として与えましょう。
・乳児用粉ミルクを乳児に与える状態の2倍に薄めたもの
・牛乳1カップ/卵黄1個/砂糖小さじ4杯を混ぜたもの
また、人間用の牛乳には乳糖という成分が含まれ、猫は乳糖を分解できないために下痢を起こしてしまいます。
そのため人間用の牛乳を猫に与えてはならないと言われていますが、乳糖が使われていない商品であれば下痢になりにくいので安心して使うことができるでしょう。
こちらで紹介したものは、あくまで緊急時に子猫を救うためのものです。
なるべく早く子猫用ミルクを与えてあげてください。
ミルクの作り方、飲ませる時の注意点は?
粉ミルクの場合、一度50〜60度くらいのお湯で溶かした後、人肌くらいの温度まで冷まして与えます。
カロリー不足になってしまうと子猫の成長に関わりますので、各製品に定められた規定量を守ってつくりましょう。
飲ませる時は、子猫をうつ伏せにしてあげて下さい。
仰向けは気管に入る恐れがあり、危険なのでやめましょう。
また、哺乳瓶の角度が浅いと空気まで飲んでしまい、ミルク自体をたくさん飲めないこともあります。
念のため、飲んだ後は背中をトントンと優しく叩いてゲップさせましょう。
ゲップした後にまた飲んでくれるかもしれません。
ミルクの最後には、濡れたガーゼなどで口元をキレイに拭いてあげてください。
飲む量の目安はどのくらい?
最初のうちは1回に飲める量が少ないので授乳回数は多いですが、徐々に飲める量が増えてくると回数も減っていきます。
基本的に、子猫の状態に合わせ、欲しがる分だけ与えるようにしましょう。
飲み終わった後にお腹がポンポンになっていれば安心です。
製品によっても規定量は異なりますが、参考までに1日あたり飲む量の目安は次のとおりです。
最初の10日まで・・・2g×6〜8回
11〜20日まで・・・4g×4〜5回
20〜30日まで・・・8g×3〜4回
1日で体重が5g以上増えていれば、ミルクの量は足りていると言えます。
ミルクを飲まない!原因は?
ミルクを飲まない時の原因は次のようなものが考えられます。
・排便してない
ミルクを飲まない時は排便があったかを確認しましょう。
もし排便がまだであれば、お尻をティッシュなどで優しく刺激し排便を促してあげます。
また普段から、ミルクを与える前後どちらかに排便もセットで行う習慣をつけてあげましょう。
・吸う力が弱い
哺乳瓶の乳首からミルクが出にくい状態になっているかもしれません。
穴を調整したり、乳首を変えてみましょう。
また蓋をしっかり閉めすぎているため、空気が入りにくくなっているかもしれません。
こぼれない程度に少し蓋を緩めてみましょう。
・ゴム製の乳首に慣れていない
ミルクを少量乳首に塗って慣れさせます。
また、お口に入れて一滴ほど出してあげれば乳首からミルクが出るということを認識しやすくなります。
・飼い主側の理由
授乳もしくは調乳に原因があるのかもしれません。
温度は適切か、粉ミルクの量は間違いないかをまず確認し、問題がなければ授乳方法について動物病院などで教えてもらいましょう。
まとめ
子猫がミルクを必要とするのは、歯が生えてくるまでの最初の一ヶ月ほどです。
しかし、実際お世話する立場になると気の抜けない期間で長く感じるかもしれません。
心配事があればすぐに動物病院に相談することも大切です。
元気に成長することを願って、大切に育ててあげましょう。